腹八分寄り道人生

なんてことない日常つらつら

楽園のカンヴァス

楽園のカンヴァス

楽園のカンヴァス

それは真っ赤な贋作か、至高の名品か?
屋敷の奥深く、秘められたカンヴァスの前で若き研究者二人が火花を散らす。倉敷、NY、バーゼル、パリ。世界の美術界を巻き込んだ傑作アートミステリー。

ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌが1866年に描いたという一枚の絵から始まる。ルソー、そしてピカソ。想像を遥かに超える展開に「心臓が早鐘を打つ」まさにそんな。気づいたら深夜二時で外は雷雨だった。畳み掛けるようなラスト、たくさんの謎が回収された結末はちょっと出来すぎなほど。ミステリーの重要な鍵となる一冊の古書。その中の物語が非常にドラマチックですっかり魅了されてしまいました。マハさん凄いです。

アートを理解する、ということは、この世界を理解する、ということ。
アートを愛する、ということは、この世界を愛する、ということ。


祝「第25回山本周五郎賞」受賞!
わたしの大好きな大好きな恒川光太郎さんもノミネートされていたのですが、今回は受賞ならず無念。

ルソーといえば、わたしは『 ジュニエ爺さんの馬車』が一番好き。