舟を編む

舟を編む

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか──。

2012年本屋大賞受賞作。
雲田はるこさんのイラストがいい味だしてる。キャラクター達がいきいきと動き出して、あっという間に読み終えてしまった。三浦しをんさんといえば腐女子なわけで、全体的にライトな感じ。辞書にかける情熱にジーン。こんなふうに仕事に対してひたむきになれたら何て素敵だろうと思う。しかし、心の襞に触れるような感動を求める方には物足りないかもしれない。

「言葉は、言葉を生みだす心は、権威や権力とはまったく無縁な、自由なものなのです。また、そうであらねばならない。自由な航海をするすべてのひとのために編まれた舟。『大渡海』がそういう辞書になるよう、ひきつづき気を引き締めてやっていきましょう」

辞書はいつも兄のお下がりだったな...。
社会人になって買った旺文社エポック英和・国語辞典。小ぶりで結構重宝してる。

旺文社 エポック英和・国語辞典