腹八分寄り道人生

なんてことない日常つらつら

ゴーストボーイ

ゴースト・ボーイ

ゴースト・ボーイ

植物状態。医師はあきらめ、両親は泣いた。
      ―だけど、ぼくには意識があった。
10年の沈黙を経て、人生を取り戻した少年の物語。世界26か国で絶賛「とてつもない自伝!!」NYタイムズベストセラーリスト4位。

1988年、12歳のマーティン・ピストリウスは原因不明の病気になった。18ヵ月後には口もきけず、車椅子に座らされていた。
医師たちは両親に告げた。退行性の未知の病で、彼の心は赤ん坊に戻ってしまった、と。誰も知らなかったのは、身体こそ無反応だったけれど、マーティンの心はゆっくりと目覚めていたこと。でも、それを伝えるすべがなかったこと。
10年たった頃、あるセラピストが気づいた。マーティンの一部が目覚めていると。そして両親も、息子の知性が少しも損なわれていないと知った。病に倒れる前の記憶がないマーティンは、車椅子に座り、話すこともできない。しかし、コンピューター分野で素晴らしい才能を発揮。あらゆる困難を乗り越えて恋に落ち、結婚し、ウェブデザイン事業を立ち上げる。『ゴースト・ボーイ』は、再生と愛の力を描いた、深く胸を打つ実話。彼の途方もない物語は、私たちに、人生を大切にすることを教えてくれる。

もし、セラピストが彼の瞳の奥にある「彼」に気づかなったら。もし、自分の心が生きてるということに誰も気付いてくれなかったら。もし、もし...。
感動とか簡単に言えない。読んでる間、ずっと苦しかった。
マーティンの母親は、だんだん失われていく息子を支え続け、闘い、様々な葛藤や絶望の末に「死になさいよ。死んでちょうだい」と“木偶”になった息子に言い放った。“木偶”の中に目覚めた息子がいることに気付かずに。こんな悲しいことがあるのかよ。

母さんは自分を許しているのだろうか?許していてほしい、とぼくは願っている。


コンピューターは素晴らしいね。本当に。素晴らしい。
愛も素晴らしいね。本当に。素晴らしい。
わたしは神を信じてないけど、マーティンの言う神は信じる。