ルポ 子どもの貧困連鎖
- 作者: 保坂渉,池谷孝司
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2012/05/18
- メディア: 単行本
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駅前のトイレで寝泊まりする女子高生、車上生活を強いられる保育園児、朝食を求めて保健室に行列する小学生……
大人たちからハンディを背負わされた子どもに今、何が起きているのか。
反響を呼んだ共同通信の長期連載を単行本化
あとがきに『まさに走りながら考える取材だった。』とある。
「どうしてこんなことに...」何度も何度も考えさせられる。こんなのってないよ。悲しみより怒りが湧いてくる。何が悪いんだろ。借金を作ってしまったことなのか。離婚してしまったことなのか。無知であることなのか。犠牲になるのはいつも弱者、子どもだ。たくさんの貧困家庭の現状が紹介される中には、正直「えっ?」と目を疑う親御さんもいる。頑張る方向が間違っているというか。でもお金がないと、本当にまともに考えられなくなったりするから。
どうか読んでみてほしい。今もどこかに絶望している人がいる。何とか救いたいと奔走している人たちがいる。自分に出来ることはないだろうか。お節介おばさんになろう!国民総お節介になろう!民主党の新キャッチコピーはこれでいいんじゃないか。絶対に投票しないけど。
「由美に言っているのは三年間頑張って、高校を卒業し自分で仕事を見つけろと。そうしないと貧困から脱出できない。本人もそれは分かっているけど、安定した愛がないと子どもはしんどい時、踏ん張れないんです。虐待されている子とか、不安定な家に育っている子は、ここ一番という時にヒューっと力が抜けていって、すねるかだれるか踏ん張れない。それは子どもたちのせいじゃないでしょ。子どもは無力だから」