腹八分寄り道人生

なんてことない日常つらつら

サザエ計画

サザエ計画

サザエ計画

低迷する日本の未来を救うための計画、その名も―。
地方の平凡な高校生のあたしが、総務省主催の「サザエ計画」のメンバーに選ばれ、見ず知らずの人たちと生活することに!?初めて会った6人と暮らし始めたあたしだったが、この計画の裏の目的に気がついて……。

最初の方はちょっと苦手なノリで、何度か断念しようかと悩んだが読了。      発想が面白い。寄せ集めて家族をつくる。父、母、姉、義兄、兄、妹、甥っ子。  不自然な共同体は、ぶつかり合い励まし合いながら、だんだん家族になっていく。「サザエ計画」という、ほのぼのネーミングとは裏腹にこのミッションの根底には深い深い深い哀しみがある。
ネタバレになるので詳しいことは書けないけれど、著者の思いは伝わりましたよ。


東日本大震災が起こったあと、私は『サザエ計画』を書き始めた。小説を書くのは生まれて初めてだったが、一心不乱に書いた。         あとがきより