腹八分寄り道人生

なんてことない日常つらつら

脳はこんなに悩ましい

脳はこんなに悩ましい

脳はこんなに悩ましい

「先生! セックスのとき脳は何を感じているのですか?」     
「なぜ人は平気で嘘をつくのか」「幸福を脳はどう感じているのか」など、心と身体をめぐる疑問はすべて脳に通じる――。かくも不思議で悩ましい脳の世界について、作家が研究者を徹底尋問。「赤ワイン好きの女性は性欲が強い」「脳とうつ病の関係」など、よそじゃ絶対聞けない超アダルトな脳科学!

昨年末どこもかしこも品切れで、Amazonの再入荷を一ヶ月待って、じっくり少しずつ読んでやっと読み終わったー。あー面白かった!流石のうさぎ節に、池谷先生の合の手がそれはそれは見事で。この世の理がわかってしまったような、結局は薄ぼんやりと神のまにまにのような。現代の科学というものは一体どこまでいくのか何を知るのか。
アルツハイマー治療薬で医療費が爆発!?』の件をはじめ、脳や遺伝子の興味深い話がてんこ盛りです。1300円でいいのかなぁ。巻末の参考文献、多すぎ...。これは是非とも第二弾を!

突き詰めるほど、究極的には神の存在に行き着く。宗教に帰依する年輩科学者は少なくないのだそう。

中村  脳科学を追究すればするほど、最後は「この脳を作ったのは誰なのだろう」という疑問で行き詰ってしまう。
池谷  それはとっても重要な問いかけ。「どうしてそうなの?」と尋ねるとき、その問いには、二つの意味があります。英語で言えば「How(by which)」と「Why」です。科学が答えられるのは、「How〜」で始まる問いでしかありません。「どうして指は五本なの」というとき、「いかにして五本の指が発達段階で形成されるか」という疑問ならば「How」に相当しますから科学的に問えるわけです。でも、「Why」だと......。
中村  「そもそもなぜ指は五本なのか」という問いには答えられない。「Why」は神の領域なのか。